過払い金
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過払い金返還請求における当法人の強み
1 過払い金返還請求の方法
過払い金返還請求は2000年代の中頃から隆盛となり、期限の利益喪失条項がある場合は返済の任意性がないとした(返済は任意に行われないとみなし弁済は成立しません)平成18年1月13日の最高裁判決以降、広く行われるようになりました。
さらに、最大手の消費者金融会社であった株式会社武富士が、増加する過払い金返還請求に耐えかねて2010年9月に倒産しました。
これによって過払い金返還請求は広く知れ渡り、請求件数も激増して、銀行の後ろ盾の無いアイフル株式会社も私的整理手続きを行うことになりました。
現在では、過払い金返還請求の件数は大幅に減っており、かつて過払い金返還請求を多く扱っていた大規模事務所でも取り扱いを止めたところも出てきています。
このような状況を前提としつつ、過払い金返還請求における当法人の強みを以下ご説明します。
2 過払い金発生の有無の見極め
当法人では、現在でも過払い金返還請求のご相談を相当数受けています。
しかし現在では、過払い金は発生していないというケースも増えています。
特に残債がある方の場合、今後の返済計画を見極めるためご相談の早い段階で過払い金の発生可能性の有無を見極める必要があります。
例えば武富士が倒産した2010年頃は、任意整理の相談の多くが最終的に過払い金請求になっていましたが、現在では過払い金が発生しないケースも多いため、必要によっては任意整理などの方法による債務整理を検討することになります。
当法人では、過払い金返還請求はもちろん、債務整理のご相談・ご依頼も多数受けております。
各業者の取引履歴も多数見ており、電話で取引状況を伺うだけで過払い金発生の有無が判断できるケースも多くあります。
3 新しい争点への対応
過払い金返還請求権の消滅時効については、現在でも最終取引日から10年であると記載されているウェブサイトも存在し、また事実としてその考え方で問題ないケースもあります。
しかし、現在では、最終取引日よりも前の時点(貸付停止措置が執られた時点)から10年の消滅時効期間が開始すると判断した裁判例も増えています。
このような例外ケースに該当する可能性があるかどうかは初回相談の際に事実関係を伺って見極めなければなりません。
例外ケースに当てはまると、通常、時の経過により過払い金は減少することになるため、速やかに対応する必要があるからです。
また、民法が改正されたタイミングとの関係によっては、時効期間が10年ではないケースもあるため、注意が必要です。
当法人では、現在でも相当数の過払い金返還請求の依頼を受けており、この争点についても、業者側の主張が通るのか否かの見極めも含めて十分把握しています。
初動についても、またその後の返還交渉や訴訟についても、適切な対応が可能です。
過払い金の計算方法と具体例
1 過払い金計算の具体例
ここでは、過払い金についてどのように計算するのか、具体的な例を挙げながら紹介します。
仮の事例として、2000年(平成12年)3月1日に、消費者金融のA社と、利用限度額50万円、貸付利率25%で契約し(返済期日は毎月末)、同日、限度額の50万円を借入れたとします。
なお、消費者金融会社等は、2007年頃までには貸付利率を利息制限法の上限利率以下に変更していますので、事例は2000年にしています。
2 当初の契約どおり返済を続けた場合
① 3月31日に2万5000円を返済すると、1万0245円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は48万5245円となります。
② 4月30日に2万5000円を返済すると、9943円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は47万0188円となります。
③ 5月31日に2万5000円を返済すると、9956円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は45万5144円となります。
④ 6月1日に4万円を追加で借り入れると、借入残高は49万5144円となります。
⑤ 6月30日に2万5000円を返済すると、1万0118円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は48万0262円となります。
⑥ 7月31日に2万5000円を返済すると、1万0169円が利息に、その余が元金に充当され、借入残高は46万5431円になります。
⑦ 8月31日に47万5286円を返済すると、9855円が利息、その余が元金に充当され、完済となります。
3 利息制限法の上限金利で計算し直した場合
上記事例では、最初に50万円を借り入れていますので、利息制限法の規定する上限金利は年18%になります。
そこで、この金利で計算し直すと以下のようになります。
① 3月31日に2万5000円を返済すると、7377円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は48万2377円となります。
② 4月30日に2万5000円を返済すると、7117円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は46万4494円となります。
③ 5月31日に2万5000円を返済すると、7081円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は44万6575円となります。
④ 6月1日に4万円を追加で借り入れると、借入残高は48万6575円となります。
⑤ 6月30日に2万5000円を返済すると、6939円が利息、その余が元金に充当され、借入残高は46万8733円となります。
⑥ 7月31日に2万5000円を返済すると、7146円が利息に、その余が元金に充当され、借入残高は45万0879円になります。
⑦ 8月31日に47万5286円を返済すると、6874円が利息、45万0879円が元金に充当され完済となり、残余の1万7533円が払い過ぎた金額、すなわち過払い金となります。
以上が過払い金計算の具体例となります。
本稿では、分かりやすくするために借入れの6か月後に一括返済した形にしました。
借入れと返済を長期間繰り返すと、過払い金が何十万円にも上るケースや、100万円を超えるようなケースも少なくありません。