障害年金と生活保護の関係
1 生活保護における年金の扱い
年金は、生活保護では収入として扱われます。
そのため、障害年金の支給額が生活保護費を上回らない場合には、生活保護費として支給される金額から障害年金の支給額を差し引いた金額が生活保護費として支給されることになります。
つまり、生活保護を受給している人が障害年金を受給する場合、障害年金の支給額が生活保護費を上回らなければ、支給される金額の合計は生活保護を受給する場合と変わらないことになります。
なお、障害年金の支給額が生活保護費を上回る場合には、生活保護は受給できなくなります。
2 遡及して年金を受給したとき
障害年金は、障害の認定日から支給されます。
参考リンク:日本年金機構・障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額
そのため、過去の障害年金が、障害年金を請求したときに一括して支払われることがあります。
しかし、この場合も、生活保護を受給している場合には、受給権の発生時期に遡って資力として認定され、支給された金額について生活保護への返還義務が生じることがあります。
この場合、過去に遡って請求したとしても、プラスにならないこともあります。
ただ、これは市区町村によって運用が違い、返還を求めるのではなく、年金支給後、将来に向けて生活保護を打ち切る方法をとるところもあります。
3 障害者加算
障害年金2級以上の受給者等には、生活保護制度から障害による特別の費用を補填するために障害者加算が支給されることになります。
障害者加算については、障害年金の2級以上に該当するだけでなく、身体障害者手帳を所持していた場合にも支給されます。