「債務整理」に関するQ&A
返済を延滞していたクレジットカードの負債について、簡易裁判所から訴状が届きました。どう対応したらよいでしょうか?
1 直ちに弁護士に相談してください
裁判所から送付される書類には、訴状や契約書などの証拠書類のほか、答弁書の書式や期日呼出状という書類が同封されています。
この期日呼出状には、「何年何月何日の何時何分に裁判所に出頭してください」ということと、「何年何月何日(通常は期日の1週間前です)までに答弁書を提出してください」と記載されています。
この裁判所からの呼び出しを無視し、答弁書も提出していないと、判決が言い渡され、給料を差し押さえられるということにもなりかねません。
給料を差し押さえられると、日常生活に支障をきたします。
参考リンク:裁判所・答弁書の提出について
このような場合は、直ちに弁護士に相談し、債務整理の手続に入ることがベストです。
まず、自己破産の場合は、弁護士が自己破産を内容とする受任通知を業者に送付すれば、判決を取られたとしても、給料を差し押さえられることはまずありません。
弁護士による自己破産の受任通知を受領した後に差し押さえると、偏頗弁済となり、破産手続において破産管財人により否認される可能性があるからです。
ただし、債権者が貸金業者やクレジットカード会社以外の場合は、破産手続を十分理解していない場合もありますので、給料等を差し押さえられる可能性はあります。
任意整理の場合は、判決を取られると和解が難しくなる傾向がありますので、裁判手続の中で和解することが重要となります。
訴訟を起こされた負債以外にも借り入れがあり、その返済が厳しい場合は、あわせて任意整理を行うとよいでしょう。
個人再生の場合は、判決を取られると、貸金業者やクレジットカード会社の場合でも給料等を差し押さえる可能性がありますので、速やかに費用を準備して個人再生の申立てを行うことが重要となります。
個人再生の依頼を受けた弁護士も、できるだけ訴訟手続を引き延ばし、判決を取得される時期を遅らせます。
2 支払いが厳しい状況が継続する見込みがある方へ
消費者金融等の貸金業者もクレジットカード会社も、通常は1回の支払が遅れた程度ですぐに訴訟を起こすことはまずありません。
しかし、数か月も返済を延滞している等、支払が厳しい状況が継続する見込みであれば、直ちに弁護士に相談し、債務整理の手続に入ることが重要です。
弁護士への相談が遅れて訴状が届いた場合であっても、すぐに相談して債務整理の手続に入れば、問題なく対応できることがほとんどです。
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