「債務整理」に関するお役立ち情報
自社ローンでの自動車購入に注意
- 最終更新日：2022年12月8日
１ 信用情報と自動車ローン
任意整理等の債務整理を行うと、信用情報に事故情報が登録されます。
そうなると、信販会社の立替払いを利用して自動車を購入することは困難になってしまいます。
また、信用金庫等の貸金業者の自動車ローン（この場合は所有権留保が付かないことが多いです）についても、利用が難しくなります。
となると、現金一括で購入するしかないですが、それなりの性能の自動車を購入することは困難です。
２ 自社ローンで自動車を販売する業者
とくに中古車販売業者に多いですが、信販会社の立替払いを利用せず、自社ローンで自動車を販売している業者も多くあります。
自社ローンで自動車を販売する業者の中には、ウェブサイト等で、他社でローンを組めない方に購入を呼びかけている業者も見受けられます。
このような業者で自動車を購入すると、以下のような問題が生じるおそれがあります。
３ 問題点
⑴ 割賦販売手数料
まず、自社ローンは割賦販売ですので、自動車の代金に割賦販売手数料を加算した金額を支払うことになります。
割賦での購入ですので、旧通商産業省の通達を遵守した、適正な割賦販売手数料を加算されること自体は問題ありません。
しかし、そもそも、通常のローンが組めない方でも割賦で自動車を販売している業者は、価格を市場価格よりも高く設定している可能性があります。
そのようなケースですと、実質は、適正な金額を超える割賦販売手数料を徴収されることになってしまいます。
そのため、購入にあたっては、他の中古車販売店における同種の自動車の販売価格を調査する必要があります。
⑵ 連帯保証人と所有権留保
また、このような販売店で購入する際は、連帯保証人を要求されることが多くあります。
この場合に、家族や親族が連帯保証人になると、代金が払えなくなった際に、その家族や親族に迷惑をかけることになってしまいます。
もちろん、自動車には所有権留保が設定されていますので、割賦代金が払えなくなった場合は、販売店が自動車を売却してその代金を割賦販売代金の一部に充当することになりますが、市場価格よりも高い価格を設定していた場合は、売却価格は低くなりますので、残代金もそれほど減らないということになります。
⑶ ＧＰＳとプライバシー
このような販売店で購入すると、ＧＰＳの装着に同意させられることがあります。
ＧＰＳを装着すると、自動車の移動経路が記録されますので、プライバシーが侵害されるおそれがあります。
