「自己破産」に関するQ&A
自己破産した後、いつからクレジットカードを作れますか?
1 クレジットカードと審査
クレジットカードの申し込みを行うと、クレジットカード会社は審査を行うことになります。
クレジットカードの発行は、申込者に対して信用を供与することになるためです。
クレジットカード会社による審査は、会社ごとの内規等にしたがって行われ、審査基準が公表されることはないですので、自己破産をした場合にいつからクレジットカードを作れるのかについて、一般的な基準を示すことはできません。
そこで、以下では、自己破産手続き後にクレジットカードが作れるようになるための目安についてご説明します。
2 自己破産の情報はどこから入手可能か
クレジットカード会社が審査を行う場合、自己破産の情報は、①信用情報機関、または②官報から入手することが可能です。
なお、自己破産手続を行うと、裁判所は法律にしたがって官報公告を行いますが、官報に掲載される情報は氏名と住所です。
そのため、信用情報機関に自己破産の登録がなければ、官報を確認しない限り、当該クレジットカード会社が自己破産の情報を入手することはありません。
つまり、自己破産の記録があることが原因で審査に落ちることはありません。
なお、信用情報機関の信用情報には、金融機関からの借り入れやクレジットカードの利用があった方についての情報が登録されていますが、信用情報機関によっては官報の情報も一定期間保管しています。
3 信用情報機関が自己破産の情報を保有している期間
銀行や消費者金融、クレジットカード会社が加盟している信用情報機関は、全国銀行個人信用情報センター(KSC)、株式会社シー・アイ・シー(CIC)および株式会社日本信用情報機構(JICC)の三つです。
自己破産についての情報は、本稿執筆時点では、CICとJICCは5年間、KSCは10年間保有しています(なお、期間の起算点は各信用情報機関のウェブサイト等でご確認ください)。
KSCが10年間なのは、KSCは官報の情報を10年間保管しているからのようです。
そのため、申し込みを行ったクレジットカード会社がCICまたはJICCのみ照会する場合は5年、KSCにも照会する場合は10年、当該クレジットカード会社に自己破産の事実が知られてしまいます。
ただし、最初にもお話ししましたとおり、審査基準は各クレジットカード会社が内規等で定めているため、外部にはわかりません。
自己破産の事実が信用情報機関に登録されているとしても、それを前提にどう判断するかについてはクレジットカード会社次第になりますので、ご注意ください。
自己破産をした場合、賃貸借契約はどうなりますか? 自己破産の前に友人からした借金だけを返すことはできますか?