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交通事故被害相談@千葉

学生の休業損害

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2023年1月20日

1 学生でも休業損害を請求できるか

高校生や大学生の方で、学業のかたわらでアルバイトとして働いている方も多いと思います。

交通事故による怪我でそのアルバイトを休まざるを得なくなり、休まなければ得られるはずであった収入が得られなかった場合、学生であっても休業損害を請求することができます。

2 休業損害の計算方法

⑴ 基礎収入額

正社員の場合、毎月の勤務日数が事故前3か月の給与の合計を90日で割った金額を、一日あたりの基礎収入額とすることが多いです。

しかし、アルバイトの方の場合は勤務日が事前に定まっていないことが多く、シフト制で毎月の勤務日数がバラバラなこともあります。

そのため、例えば週に平均3日勤務するアルバイトの方について、上記の正社員の場合と同じ方法で計算をすると、一日あたりの基礎収入額が低くなりすぎてしまうことがあります。

そこで、そのような場合は、事故前3か月の給与の合計を、90日で割るのではなく同期間の実際の稼働日数で割って、基礎収入額を算出することもあります。

⑵ 休業日数

正社員の場合、あらかじめ勤務日が決まっていることが多いので、怪我により休業した日がいつかという点についてあまり問題になることはありません。

アルバイトの方の場合も、すでに決まっていたシフトをお休みする場合は、休業した日がいつか明らかです。

しかし、まだシフトが決まっていないままアルバイトをお休みする場合、欠勤日が確定できないことになってしまいます。

その場合、これまでの稼働状況などをもとに、その方の事故前の稼働実態を賃金台帳や毎月の給与明細書、給与が振り込まれた預金通帳の記載、出勤簿などをもとに明らかにし、事故後も同程度の勤務が予定されていたものと考えて休業日数を確定するといった方法があります。

3 休業損害証明書

学生のアルバイトの場合でも、正社員の休業損害を請求する場合と同様に、勤務先へ休業損害証明書を作成してもらう必要があります。

休業損害証明書には前年度の源泉徴収票を添付するのが通常ですが、アルバイトを始めてまだ一年経っていないなどで前年度の源泉徴収票がない場合や、そもそも源泉徴収されていない場合もあり、源泉徴収票が添付できない場合もあります。

そのような場合、手書きの給与明細(短冊形のものなど)では裏付けが不十分ですので、賃金台帳の写しや給与が振り込まれた通帳の該当部分の写し、手渡しの場合は現金出納帳の写しなどを添付することもあります。

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