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交通事故被害相談@千葉

むちうちの慰謝料の計算方法

  • 文責:所長 弁護士 白方太郎
  • 最終更新日:2023年2月27日

1 通院慰謝料と後遺障害慰謝料

交通事故に遭ってしまい、病院に通院することになってしまった場合には、通院した期間・通院した日数に応じて「傷害慰謝料」が支払われます。

さらに、怪我の治療を続けたけれども完治せず症状が残ってしまい、その症状につき後遺障害と認定された場合は、後遺障害等級に応じて「後遺障害慰謝料」が支払われます。

ここでは、追突事故に遭ってむちうちになり、整形外科に7か月(210日間)にわたって100回通院され、後遺障害14級9号が認定された方を例に、各慰謝料の金額をご説明します。

2 通院慰謝料

⑴ 自賠責保険基準

自賠責保険基準では、①4300円×通院期間、または②4300円×2×通院回数のうちいずれか少ない方、が傷害慰謝料となります。

また、治療費や休業損害、交通費などを含めて120万円が上限となります。

今回の例の場合には②の式が適用され、4300円×2×100日間=86万円となります。

⑵ 裁判所・弁護士基準

民事裁判で損害賠償請求訴訟を提起した場合や、示談交渉を弁護士に依頼した場合には「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(いわゆる「赤い本」)を元に、慰謝料を計算することがあります。

この赤い本に基づいて計算される基準を、裁判所基準または弁護士基準といいます。

赤い本では、通常の怪我の場合と、むちうち等で他覚所見がない場合に分けて、総通院期間の長さに応じて基準が定まっています。

今回の例の場合、傷害慰謝料は97万円が基準となります。

3 後遺障害慰謝料

⑴ 自賠責保険基準

自賠責保険基準では、後遺障害14級の場合、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益とであわせて75万円が支払われると定められています。

内訳としては、後遺障害慰謝料が32万円、後遺障害逸失利益が43万円となります。

⑵ 裁判所・弁護士基準

裁判所・弁護士基準では、後遺障害14級の場合、後遺障害慰謝料だけで110万円となります。

なお、上記の自賠責基準では、後遺障害逸失利益も後遺障害等級に応じて一律に定められていますが、裁判所・弁護士基準ではそうではありません。

後遺障害逸失利益とは、被害者が交通事故により後遺障害を負わなければ働いて得られたであろう利益を補填するものです。

そのため、被害者の事故前の賃金や年齢等により金額は大きく変わります。

4 むちうちの慰謝料のご相談は弁護士へ

このように、むちうちとなった場合の慰謝料の金額は、自賠責保険の基準と裁判所・弁護士基準とで大きく異なります。

相手方の任意保険会社は、被害者の方との示談交渉では、自賠責基準と同程度または少し高額な程度の金額しか提示してこないことがほとんどです。

本来受け取れるはすの適正な金額の賠償を受けるためにも、むちうちの慰謝料については、一度当法人の弁護士へご相談ください。

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