高次脳機能障害になった場合の賠償金の額について
1 高次脳機能障害とは
交通事故における高次脳機能障害とは、交通事故によって脳を損傷してしまったことで社会適合性を欠く行動が多くなり、今まで通りの生活や仕事ができない状態になってしまうことをいいます。
症状は様々で、例えば以下のようなものが挙げられます。
- ・以前より怒りっぽくなるなど性格が変わってしまう
- ・記憶力が悪くなって仕事を覚えられなくなる
- ・いままで普通にできていた作業が同じ手順で行うことができなくなる
- ・人から指示をされないと何もできなくなる
2 自賠責保険で補償される金額
高次脳機能障害が、交通事故における後遺障害と認定された場合には、自賠責保険から保険金が支払われます。
高次脳機能障害は、その症状によって認定される等級が様々ですが、認定された場合の保険金は以下のとおりです。
- 1級1号:4000万円
- 2級1号:3000万円
- 3級3号:2219万円
- 5級2号:1574万円
- 7級4号:1051万円
- 9級10号:616万円
- 12級13号:224万円
- 14級9号:75万円
参考リンク:自賠責保険ポータルサイト・後遺障害による損害
3 自賠責保険を超えて請求できる金額
さらに、自賠責保険から支払われる保険金で足りない部分については、相手方に対して賠償金の請求をしていくことができます。
具体的には、高次脳機能障害が残ってしまったことによって仕事の能力が低下し、将来仕事によって得ることができたはずのお金が得られなくなったことに対する補償としての「逸失利益」を請求することができます。
また、高次脳機能障害が残ってしまったことによって、今までできていたことができなくなってしまったことに対する精神的な苦痛への補償としての「後遺障害慰謝料」を請求することもできます。
高次脳機能障害で弁護士をお探しの方へ 高次脳機能障害の等級認定がされなかった場合